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夜明けの森のジータ17
おれとサタンが見ていると、二人の天使は屋根にぶつかって、大きな音を立てると、地面に落下して気を失った。
「カイン、約束は果たしたぜ。あとはお前の好きなようにするがいいぜ。約束通りモエはいただいていくぜ」
「いいとも」
悪魔サタンはモエと共に、おれの前から姿を消した。
おれは二人の天使をロープで縛り上げると、飛べないように羽根をハサミで切り落とした。
カインのしるしを消すためには、子供の天使の羽根でなくてはいけない。
おれは天使の羽根を天井にぶら下げた。
うちわがわりに使おうと言うのだ。
天使の羽根はバタバタと動き、涼しい風を送って来た。
おれは天使の警務隊を拷問することにした。
まず真っ赤に焼けた鉄のコテを額に押し付けてやった。
じゅうじゅうと焼ける音がした。
「さあ、言うんだ。子供の天使はどこにいるんだ!」
夜明けの森のジータ18
天使の警務隊員の悲鳴が上がった。
だが二人は口を割らなかった。
おれは二人の尻を、フライパンで思い切り叩いた。
何度も叩くうちに、尻は赤くはれ、血がにじんで来た。
だが二人は口を割らなかった。
警務隊で拷問に耐える訓練をしているに違いない。
おれはとうとう逆上して言った。
「そうやって、いつまでも強情を張っていると、命の保障はないぜ」
おれは二人の指をテーブルに押し付けると、金づちで一本一本叩きつぶしてやった。
さすがにこれはこたえたらしく、一人の天使が言った。
「言うから待ってくれ。子供の天使はエホバ神の宮殿にいる」
「エデンの園ではないのか?」
「大人の天使はエデンの園で暮らしているが、子供の天使は、天にまします我等の神のそばにいて、教育を受けているんだ」
「なるほど!わかったよ。ありがとう。お前らにもう用はない」
おれは二人を暖炉に押し込むと、火をつけて生きたまま殺した。
天使のバーベキューの出来上がりだ。
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