第3章

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夜明けの森のジータ23 おれは一瞬ひるんだものの、勇気を奮い起こした。 おれは子供の天使の尻を出させると、ハエ叩きで尻を叩いた。 相手が子供なので、フライパンで叩くのはやめにした。 ピシッピシッという音がして、次第に尻が赤く腫れて来た。 「エホバ神が恐くて黒ヤギの乳が飲めるか!」 おれは意味不明の言葉を発しながら、子供の天使達を打ち叩いて行った。 子供達がぐったりとなったので、おれは羽根をハサミで切り落とした。 おれはその羽根をジータに渡した。 ジータはおれをベッドに寝かせると、天使の羽根で全身をおおった。 それからジータは魔法の言葉を唱えた。 ジータの魔法は強力だった。 カインのしるしは消えていた! おれはジータと黒ヤギダンスをして、喜びを表した。 おれは5人の子供の天使達を黒ヤギの背中へ乗せると、エデンの園へ向かった。 おれはエデンの園の入口に来ると、黒ヤギの角に燃えるたいまつをくくりつけ、黒ヤギ達に突撃命令を下した。 「メメメメメメメー」 黒ヤギ軍団はエデンの園の入口を強行突破した。 夜明けの森のジータ24 おれはエホバ神に挑戦状を叩きつけてやった。 作られた者が創造者に戦いを挑んだのである。 ずいぶん無謀なことだと思われてもしかたがない。 おれには勝算があった。 悪魔サタンとジータとおれのトライアングルチームがあれば、恐れる者はいないぜ。 たいまつをつけた黒ヤギ軍団は、エデンの園で暴れまくった後、天使の弓矢で殺害された。 おれは門番の天使に文句をつけた。 「おい。殺された黒ヤギ達を返してくれ。手厚く葬りたいんだ」 すると門番の天使が言った。 「それは無理だな。毛は刈り取ってカシミアにする。乳はしぼってチーズにする。肉は焼いて今夜食べてしまうのだ」 「この人でなし!おれは子供の天使を返したのに、黒ヤギを返してくれないのが不満だー」 門番の天使は、そんなおれを無視した。
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