第4章

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夜明けの森のジータ33 「ジータ、お前はアダムとエバについて、魔法学校で習わなかったのか?リンゴを食べただけで、楽園を追放されるのなら、エデンの園に住んでいる天使達は、全員追放されているはずだ。何故ならみんなリンゴが好物で、バクバク食っていたからだ」 「黒ヤギのカイン、それじゃ、エバが食べた物はなんだい?」 「善悪を知る、いや、善悪を決めることが出来る知識の実を食べたんだ。これほどすばらしいことはないぜ。それにもう一つ、その実を食べると永遠に生き続けることが出来るんだぜ」 「黒ヤギのカイン、それはすばらしいね。永遠の命は欲しいね」 「おれにまかせとけ!エホバの全軍を打ち破ったら、エデンの園に進攻して、その樹を確保してやる。二人で食べ放題といこうぜ」 夜明けの森のジータ34 翌朝、エホバの全軍の総攻撃が始まった。 東の空から天使の軍団が空を飛んでやって来た。 おれは二階に作った毒矢の発射台から、次々と毒矢を発射した。 毒矢は天使の心臓を射抜き、天使達はバタバタと地上へ落下した。 これがホントの堕天使だぜ。 天使達も黄金の矢を放って応戦したが、見えないクモの糸のバリアに邪魔されて、矢はおれには届かなかった。 天使達は形勢不利と見てとると、地上へ舞い降りて前進を開始した。 天使達は、家の回りにびっしりと敷設された対天使用地雷を踏んで吹き飛んだ。 おれは地雷を幾重にも敷設しておいたので、あわてて後ろへ逃げようとした天使も、地雷の餌食になってバラバラになって吹き飛んだ。 さしずめ天使の打ち上げ花火といったところか。 おれはその場で動けなくなっている天使達に、容赦なく機関銃をぶっぱなし、蜂の巣にしてやった。 実にいい気分だった。
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