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「痛かった?」
「痛いなんてもんじゃねーよ。ズブッといってブワッと血がこぼれてきた。お前あの場に居なかったから分からないだろうけど、すっげー血だらけになったんだぜ?俺の左手」
少し自慢するように、それでいてその時の気分を思い出したかのように少し蒼白な多摩平蓬がいた。
「とにかくあいつは止めとけ。あいつの頭はおかしい。皆が言ってることだ」
「……うん?ああ」
「気の無い返事だな」
「ああ大丈夫大丈夫。駒五井弥生には近づくなって話ね。おうけい分かった」
駒五井弥生は頭がおかしい、と。
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