恋、愛、流れるるままに。

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貴方とは長い付き合いだった。 初めて出逢った時は貴方は他に好きな人がいて。 あたし自身も恋愛対象として見ていなかった。 ただ趣味が殆ど同じで話してて楽しくて。 皆で遊びに行ったりそんな時間が1年くらい続いたっけ。 それ以上は何も要らなくて只々この時間が楽しかった。 ある時偶然思いがけない場所で会って。 初めて連絡先を交換したね。 本当に今更って感じだったけど。 そこから急に何かが変わりだしたんだ。 何が何だかわからないまま急に付き合っちゃったよね。 あたしはどうせ流れなんだからってすぐ終わると思ってた。 でも貴方は違った。 日を重ねる事にあたしを好きになってくれた。 どんどん愛してくれた。 一緒に住んで色々あった。 服の趣味だけは合わなかったのに何を着ても可愛いって言ってくれた。 お互いに違うスポーツが好きで、お互いに教えあってお互いが両方好きになった。 貴方の好きなスポーツをとことん覚えたら目真ん丸にして驚いて、でもすごく喜んでくれた。 もちろん当たり前に喧嘩もした。 でも貴方は一度もあたしに対して怒らなかった。 どんなにあたしに非があっても笑って許してくれた。 あたしを宥める為ならどんな手段でもいとわなかった。 時には泣いて泣いて、泣きまくった。 別れ話をした時は、嫌だと言いながらも気丈に振る舞ってあたしの為に笑顔で見送ろうとしてくれた。 でも結局別れたくないって泣き出したら、スーツが汚れるのも気にせずに強く温かく抱き締めて、近所迷惑考えずに『俺だって別れたくない』って二人で号泣したよね。 女々しい奴、男気の無い奴ってずっと思ってたけど今ならわかる。 そうじゃなかったんだね。 それほど本気であたしを愛してくれてたんだね。 気付いてたよ。 誰よりも何よりも大事に、大切にあたしを想ってくれてた事。 でも。  
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