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嫌でも腐男子になるに決まってる。
食事の時はいつもBLについて語り合っているし、テレビがあるのにテレビをつけずに薄い本かBL小説を読む……挙げ句の果てには姉が毎日のように薄い本を俺に読ませた。
なんなんだこの家族は………
姉『兎に角、あんたは帝学園に行って腐情報を逐一あたしに報告しなさい。全寮制らしいから、メールで……』
何その王道シチュ………
帝学園は所謂お坊ちゃま校らしいし……どんだけ王道なんだ、その学園は……
中学にかなり酷い虐めを受けた俺は、中学を中退。そのあとは引きこもって生活していた。
一応体力以外、学園生活に必要なことは兼ね備えているから問題ない。
また同じことが繰り返されるんだから、ちょっとは俺得な学園生活を送るのも悪くない。
姉『そうだ、あんたその髪目立つからスプレーなりなんなりで染めておきなさい。』
「りょーかい……てかなんで日暮さんがそんな情報持ってるわけ?」
姉『理事長の息子らしいわ。ラッキーだったわね、助けてくれたのが日暮さんで…』
まじか……
日暮さんこと日暮優李(ヒグラシユウリ)さんは、俺を助けてくれた警察官だ。
まさか息子だったとは……
助けてくれたのが日暮さんでよかったと思ってしまったことは言うまではないだろう…
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