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「無駄……」
今思えばここから始まった。
夕焼け空の下、学校からの帰り道に俺、住谷裕太と幼なじみの天野美華はお互いの家に向かって歩いていた。すると突然美華はそんな事を言い出した。
「なにがだよ」
俺がそう問い掛けると
「決まってるじゃん。この生活がだよ!」
「別に普通だろ」
「こんなただ学校に来て何の意味も無く時間を浪費する生活、私には耐えられない!」
さいでっか
「……決めた」
そう言って美華は猛ダッシュで帰っていった。
……なんだったんだ?
最近噂の中二病ってヤツか?など思いながら俺は家に向かって歩いていった。
翌日
「部活ぅ!?」
「そう、部活。何もない怠慢な生活から抜け出すの」
「へぇ~。何部に入ったんだ?」
「作った」
……?ハイ?
「……ちなみになんて部活なんだ?」
「駄弁り部」
「雑談するだけじゃん!!」
「楽しくていいじゃん」
「ハイハイ。ソウデスネー」
「じゃあ部室に行くよ」
「は?」
まさか……
「1人の独断で部活作れる訳ナイジェリア」
「なにそのおっさん風の言い方」
「(笑)」
訳わかんねーよ!
「部員は裕太と私の他に3人いるから」
やっぱりそういうことかぁーーーーーーー!!!
「行っくよ~!」
美華は俺の胸ぐらを掴み、廊下に向かって高らかに叫ぶ!
「お前の血は何色だぁーーーー!!」
「場違いすぎるわ!」
そう言って美華は俺の胸ぐらを掴みながら走っていった……
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