『始まり』

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俺は紙を受け取りダルイ先生の合図を待つ。 「……さて、筆記をしてもらう。鉛筆と消しゴム鉛筆削りは貸すからそれでなんとかしろ。時間は一時間だ。始め」 俺は用紙を見て、この学園は基本的なことしかやらないのか?と思った。 一問目は人間・亜人が使える属性、魔族が使える属性、王族が使える属性を答えろだ。 前に言ったと思うが生まれたときに持つ属性は必ず一つと決まっているで、人間と亜人の場合は火・水・風・雷・土・光の中からランダムで決まる、で光属性だけは特別で王族しか使えない。 闇属性は魔族と魔物以外使うことが出来ないというのがこの世界だ魔族の王は勿論闇だ。 めんどくさいので考えずに全部埋めてしまおうか。 俺は試験を30分で終え時間まで目を瞑り寝ながら待った。 「途中寝ていたが大丈夫か?この試験の成績で実技試験を受けれるか決まるんだぞ?」 「ああ、問題無いですよ」 「なら、採点をするから待ってろ」 俺はダルイ先生の背中をぼーっと眺めながら待っていた。 しばらくすると、先生は難しい顔で戻ってきた。 「コウスケ、お前は学園通う必要あるのか?」 「ん?何故そんなことを言うのですか?」 「必ず一問だけは卒業問題が試験に出るようになってるんだが、それまで正解している、これは通う意味ないだろ……」 「えー、マジかよー。ダルイ先生冗談が過ぎますわー」 「冗談で言ってるわけじゃないぞ?そんなに学園に通いたいのか?」 「うんうん、めっちゃか通いたいです。神様仏様ダルイ様お願いします、通わせて下さい!」 「……分かった。では実技試験を行うからついて来い」 「了解」 俺はついて行くときに、先生の背中を一心に見つめながらついていった、先生は変な顔していたが、まあいいだろう、仲良くなるためだしな。
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