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全員走り終わると、ダルイ先生が休憩している、生徒を見る。
「朝も言った通り、今日の戦闘訓練は成績に関わるからな、全力でやれよ」
皆は良い子の返事をしているが、俺は無言でその光景を見つめていた、だって俺口喧嘩はよくしてたけど、人を叩いたことすらないんですよ、そんな俺が戦えるものなんですか?そんなに簡単な授業なんですかねぇ?いや、ここは仮病でなんとか乗り切れる……気がしない。あーどうしよう。
今はダルイ先生が生徒の名前を呼び、戦わせているのを見学している。
「コウスケ楽しみだね、僕達が当たるといいよね!」
「まあ、そうだな。戦うの凄く楽しみだな……」
俺達が見学していると中級魔法が飛び交う。
魔法一つで地形変えるんだぜ、知識では分かってるけど実際に見ると……。
やべぇ、超泣きそう。魔法なんて当たったら死んでしまいますー。
「なんかさっきから震えてるけど、どうしたの?」
「いや、これ武者震い。早く戦いたいもんだ」
「早く僕達の番来ないかな、きっと僕達の強さが分からないから、分からない同士で戦わせるんだと思うんだよね」
「……そういえば、メロメディアも学園通うの初めてなのか?」
「初めてだよ、僕の初めての友達がコウスケだって言ったじゃん!」
「そうだったな、なんでそんなに目を輝かせて、戦闘を見てるんだ?」
「早くコウスケと戦いたいじゃん、精霊って初めて見なんだよ?強さも知りたいし、今の僕でも勝てるのか知りたいんだよ!」
「……さいですか」
やべー、メロメディアが笑顔で見つめてきたこれ、本気で殺しに来るってことだろ?覚悟しろって合図だろ!?俺に逃げ場をくれー!!
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