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「ここは?」
俺は目を覚ますとベッドの上に居た、独特な匂いのする部屋で、天井や壁が白い。
ベッドの周りはベージュのカーテンで囲まれていて、外の様子は、分からない。
確か俺は、メロメディアの魔法を食らって血が出たはずなんだが、全然痛くないな……。
俺は起き上がり、青色の病院着のような服をめくってみる、腹には手の大きさと同じ位の傷痕があった、夢ではなかったってことだな。
にしても、傷が治るくらい寝たのか?何週間も寝てたってことか?俺はよくわからないが、置いてあったスリッパを履き、カーテンを開ける。
保健室のようだな、白衣の人がいるし。
俺がしばらく突っ立っていると、白衣の人が俺に笑いかけてきた。
白衣の人は白い髪を長めのショートヘアで俺みたいに癖が強い、目は青いな、肌が少し白すぎる気がするが、優しそうな雰囲気の男だ、俺よりも身長がありそうだな。
「コウスケ君大丈夫ですか?まだ、どこか痛いところや気分が悪いところはありませんか?」
「……な、何故俺の名前を知っているんだ!?この白衣の人は、何者だ?」
「私はサイモン・ヴェリウスと言います。保険医をしています。コウスケ君のことを知っているのは、ダルイ先生に教えて貰ったからですよ」
やばい、俺の発言を聞いて引かないで笑顔で答えてくれるとは思わなかった……。
ずっと笑顔なのは仕事柄ですかね?
「えっと、俺どれくらい寝てたんですか?腹の傷が治る位ですし、数週間寝てたと思うんですが……」
「敬語で話さなくていいですよ、寝ていた時間は9時間ですね。今は12時丁度ですよ」
「サイモン先生親切にありがとうございます。一体どうやって傷治したんだ?」
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