『始まり』

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「貴様何者だ!ユリアちゃんに何かしようとして近づいたんじゃないのか!」 「なんでそうなるんですか?俺はただ助けただけですよ。では、失礼します」 俺がスタスタと街に入るものだから、兵士は俺に槍を向ける。 「一般市民に武器向けたらだめでしょ?スリープ」 俺は魔法を唱え兵士を眠らせた、この魔法は強制的に眠らせるせいで前後の記憶が消えるので潜入などには持って来いの魔法だ。 気がつくとユリアまで寝てしまっているので、俺は姫抱きをすると、建物の上に飛び乗る、勿論身体強化した上でこんなことができるんだが。 俺は街の様子を見ていた、街は東西南北に門がある、街を守るように円状に壁があり、建物が規則正しくならび中心には城のような魔法学園が堂々とある。 ここは俺の知識が正しいなら、ケルト魔法学園で間違いないだろう。 ケルト魔法学園は様々な国からの人を迎え入れる数少ない学園で、街は学園中心に回っている、学園は無料で教育の場を提供している、勿論入学テストに合格したものだけが、この学園で学ぶことができるのだが。 俺は建物を渡り、学園の門を飛び越え侵入する。 学園の中に入ると、門からまっすぐ進むと噴水があり、両側にはバラ園が広がっていて、迷路のようになっているようだ。 俺は学校の大きさに圧倒されながら、出入り口から入る。 「偵察の目」 俺は呟くと影を通して状況を観察できるようになる、学園内に絞っているから楽なんだが、結局学園内にある影全てから見るため、情報の処理が上手く出来ず頭痛を伴った。 スーツを着た男性や女性がいたためそこが職員室だと判断し、俺は向かった。
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