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私は昔 都会からも 町や 小さな村からも
遠く離れた 森の奥に住んでいた
まるで おとぎ話のような
夢のあるシチュエーションだが
そんな展開を 望んでいるなら 君は子供だ
現実では 王子様は来ない
悪魔や 大魔王の到来ならば まだまだ
近いのかも 知れない
私は 訳あって 孤立した山奥に 住んでいた
今では 遥か遠い記憶で 曖昧な説明しか つかないが
赤ん坊や 子供の頃
生きるには 問題なかったのだが
体力 精神 気力… どれをとっても
他の子供より 弱かった私は
天ノ邪鬼 の力が 右目にだけ宿り
使える 技のカテゴリーが 少かったが
条件次第では 永遠に呪いを かけられるほど
強力すぎる 力を持っていた
その力を か弱い 子供が 扱えるはずも
制御すら できる事が 不可能で
無意識に 天ノ邪鬼 の力を 発動させていた
力を 発揮させている時に 目を合わせた
人々は 制限なく 悪夢や幻覚 幻想に 襲われて
時には 恐怖し 時には永遠と苦しみ
時には 人を追い詰めて 自害させてしまう程の
幻覚を 見せてしまった
そして 私の父は 瞳を隠して
人一倍 強くなるまで 右目を隠す…………
のではなく 全く逆の考え
何の 力もない左目を 毎日隠し
右目を 自分で 制御させる様に
全ての 神経を右目に 注いでいたのだ
そのお陰なのか すくすくと育つにつれて
普通よりも どこをとっても 成長して
自分で 努力する 事を覚えたのだった
小学校に なる時には いつの間にか
右目を 自由自在に 使える事が できる様になった
それどころか 右目を使った呪いの かけ方の練習
まで できる位に とても強くなった
私はそれから 学校から 徒歩で3時間
山を頂きにある 豪勢な家に帰ると
幽霊や 死神がでる と噂で聞いて
肝試しに来る人を 右目の練習の実戦に
丁度良い 相手になるのだ
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