狂いだす未来

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頭がズキズキ痛む 体が 重くてダルい 食欲もない 前から 寒気はするのに 熱っぽさを感じる この症状は まさしく… 梵天> …っ…風邪……だよね 何故 こんな状態かと 説明すると 昨日に遡る……… 変化を止めて 人間になった瞬間 その場に倒れてしまった 変化中は 一番体力の 消耗が激しい けれど 体は全く関知できず 本来の姿に 戻った時 初めて体が関知するのだ ぐったりと したまま 通りすがりの お手伝いさんに 運んで来てもらったのだ 梵天> …チッ あの面白い おおだい? って奴が…今日来るはずなのに 私が好きな 日当たりが良い 部屋の窓を見つめる そして 自分の体力の無さや 弱さに 悔しくて 自分を責め立てたい そんな気分だった ゆっくりと形を変えて 流れる雲 賑やかに 辺りを彩る 小鳥の声 風に揺られて 舞いおちる 木の葉 そして 窓を傷つける音を鳴らす 小石が_? えっ? 今…小石って…… 二階の部屋の 窓に小石を 誰かが当てている まるで ドロドロな恋愛ドラマで よくある展開 重い体を持ち上げ 大きいバケツに水をたっぷり入れる そのバケツを 窓の横に置いて 下を眺める 璃久徒> こ.ん.に.ち.わ 口パクで 挨拶する一人の子供 昨日とは 一見 別人のような 無限に表情する 昼間に見ると ただの無じゃきな子供にしか見えない 私は 誰とも お近づきになりたくない 危険人物なら なおさら 窓の横に置いた 水の入った バケツを ニコニコ笑う 彼に現実を 見せつけるように 水を窓からぶちまいた ザアア__ 思いっきり 水をかぶる璃久徒 体にピッタリとくっつく服 髪先から 滴る雫 どうやら精神的な ダメージを受けさせる事が 成功したようで 下を向いて 二階からでは 表情が分からないが うまくいった事には 変わりはない
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