挨拶と新しいSS

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数日後 思紋サマの 後ろ楯が あってなのか 凄い早さで 引っ越しの 手続きが終わった 短期間という 限られた 時間でここまで 早く 物事が進むとは 流石と 言うべきだろう 妖館、正式名は メゾン・ド・章樫 に正式に 引っ越す事になった …ようだ "妖館"とは …立派な 悪趣味な名前 そんな 他人行儀の ような軽さで 考えてしまう これから そこに住まうのに…ね 名前から 想像すると ボロボロの 崩壊寸前の 古い館を 思い 浮かべてしまう やれやれ、こんな 妄想した 館に住むならば 総理大臣ですら 根を あげてしまうだろう そんな私の 思考を 巡らせて考え出した 館は 実際に 観てみると 1ミクロン も同じ 箇所は見当たらなかった それどころか 高層ビルで屋上付きの リゾートホテルよりも 何十倍も 見栄えが 良い建物であった ………これは夢なのか こんな ゴージャスな高層ビルに 住めるなんて 宝くじの 一等を当てた気分だ いや、一度も 当てた事はないが 5号室が これから私が 暮らす部屋 思紋サマによれば 今日は私以外にも 引っ越して来た人が 居るといっていた これは偶然か仕組まれた作戦 なのか 悩ましいところだ その為なのか 引っ越しのトラックが 私が手配した 以外のがあるのだ よく見ると 主婦達が 話している中心に 黒髪の 小柄な少女 がいた ?>はっ! 暇な主婦に 注目されて嬉しいか? 井戸端会議の 議題になるのは ごめんだ さっさと 仕事をしてもらおうか 引っ越しの 業者に 対して 虚勢をはって 悪態を つきながら話をしている 私は 引っ越しの時に 近所の方に 挨拶する 悪徳の風習のように 私も 彼女に 軽い挨拶をしてみる 梵天> 今日から 住まう事になった 梵天ルイ これからよろしく 多分 今の笑顔を 自分で鏡でみると 気持ち悪い程の 爽やか かつ 苦笑いを 黒髪の 彼女に 向けていたであろう 凛々蝶> ふんっ! 有りがちな 普通の自己紹介 ご苦労だな 白鬼院凛々蝶です 少しツン とした返事が返ってくる その 堂々とした態度が また魅力的だ 勘違い されない様に 何度も言うが 変な趣味はないから 絶対にね けれど性格が キツい子だと 思ったけど 案外 この性格も良いかも…この子は… 梵天> ズバリA+ なかなかのかわいさ! 白鬼院>えーぷらす? 何がなんだか 分からない顔をする 私の目には 少しも狂いがなかった 小柄な身長 長い髪 小さな骨格 顔立ちも整っている
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