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そのせいで友達もいず、挙句の果てには目をつけられ同級生からいじめられる毎日。
だが、そんな俺にも、10年前――唯一、友達・・・いや、親友とも呼べる人物がいた。
放課後になるとすぐに帰宅し、公園に行ってはアイツと遊んでいた。
そいつとの出会いはある日、俺がいつものように公園でいじめを受けていた時だった。
バコッ!
「!?」
突然現れ俺をいじめた奴らを殴った少年。
「 弱いものいじめはやめろ! 」
大声でそう叫んだ少年。
本人は――、少年は、助けたつもりでいたのだろう。が、
俺は何故かそいつに"反感"を覚えたのだ。
違う。違う――。
「 俺は"弱い者"じゃない! 」
俺は立ち上がってそう叫び、その『少年』を殴った。
「なっ!?」
少年は驚いた顔を見せた。それは当たり前の反応だろう。
自分が"助けてやった"奴が、いきなり"助けた"奴を殴ったのだから。
だけど、俺はいじめっ子にやられた事なんかより。その少年に言われた言葉が1番、痛かったのだ。
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