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俺は軍属だった
だからこんな風に自由にバカみたいにやっているのは
それこそバカみたいだと思っていた
なにも考えずに上の命令を聞いて淡々とブリーフィングと報告を終えて帰って寝る
そこに熱は無くて、ただ冷めた世界で感情もいらない
駒であることを自覚して生きていく
でも戦場で
こいつらの変わらない熱を知って
こいつらの変わらない自由を知って
自分の世界と比べてしまった
口では非難しても
心では羨ましかった
俺は軍属
こいつらは傭兵
俺には軍規が
こいつらには自由が
俺は駒で
こいつらは個で
俺は取替えのきく大衆
こいつらは取替えのきかない唯一
羨ましくて
妬ましくて
でも憧れて
だから
自分の世界に嫌気がさして
こっちの世界を夢見て
俺は軍規を犯した
軍を抜けて傭兵になって
自分も自由になりたかった
もしかしたら
拾ってもらえるかもしれない
そんな淡い期待を抱いて
そして今
「ああ....いいなぁ、こういう自由って」
俺はこの日傭兵団に入団した
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