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ふにふに
頭の後ろにすっごい柔らかい感触
柔らかくそれでいてハリがある
ふむ....
揉んでみ..いや、触れてみる
揉むだなんて破廉恥な!
さわさわ
すべすべである
まごうことなきすべすべである!
全俺が歓喜した
頭にあたる好感触
そして目を開けると天使が微笑んでいる
「大丈夫かしら?」
鈴のような声が痛んだ身体に染みる
銀の絹のような髪が一房結われて垂れ、それに触れるとくすぐったそうに微笑む
マジで天使が降臨したにちがいないな
さっきまでの茶番は夢でこれが現実
俺は少佐に撃たれて死んだのだそうに違いないむしろそうであれ
「ここは....天国...か?」
「ふふ、冗談が好きなのかな?」
頬を撫でられる
自分は寝かされて彼女はどうやら正座
つまり状況を見るにこれは伝説の膝枕では!?
さすさす
ふふ
天国だぁ、天国に違いないぜ
綺麗なお姉様、膝枕、介抱
このコンボが決まっている時点で男は等しく悶えるだろういやきっとそうだそうにちがいない
「起きろ、ボケ」
「いて!」
足を引っ張られ強制的に天国から落下
頭を床にぶつけてしまった
足を握っているゲス野郎には見覚えが
「お前!ってことは.....ここはお前の」
「ああ、ここじゃ俺の傭兵団の野営キャンプさ。お前軽いなぁー、ここまで運ぶのが楽だった」
「ふざけんな!勝手に連れてきやがって!俺は帰るぞ!」
「へぇ....どこに?」
「どこって...」
どこだろう
軍?クビですはい
国?いや、正直真っ黒なとこばっかで嫌だなぁ
家?軍宿舎でした無理
ん?
あれ?
俺って根無し草?
「さて、さてさて青年。取引といこう。ここには家、食糧、金、何だってある。一方君は根無し草だ」
「根無し草っていうな。紅玉都市に実家がある。そっちにでも「滅んだぞ」......は?」
「一週間前、うちの同業者がステア興国に雇われ紅玉都市ルビを侵略。属国となり消滅。あそこはもう閉鎖地区だ。奴さん達、広域殲滅用の兵器でも使ったんだろ、あそこはもう焦土だ」
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