蒼氷の刃

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あれは出撃ゲートと呼ばれている出入り口でゴッドイーターはそこから外へ出撃する。 すると分厚いドアが開き、続いて格子扉も開いた。 「アレッ? なんでみんな集まってるんだ?」 そんな声がサクラの耳に届いた。 髪は黒く優しそうな目を持った少年が驚いた顔をしていた。 するとコウタとアリサは黒髪の少年の方を向いて、 「あ、お帰りなさい。リーダー」 「よっ、我ら第一部隊のリーダーの登場」 2人の言葉にサクラは驚いた顔をする。 「えっ、リーダー?」 そして再び黒髪の少年を見た。 どう見ても自分と変わらない歳だと言うのに隊長なんて信じられなかった。 しかも持っている神機は新型だ。 もしかしたら彼は神機使いになって一年も経っていないかも知れない。 黒髪の少年はようやくサクラの事に気付く。 「もしかして新しい人?」 「初めまして、僕はドイツ支部から極東支部に配属になったサクラ・シュルツです」 「俺はこの第一部隊隊長の――」 「リーダーだよ」 「そうそうリーダーって、コウタ!?」 黒髪の少年が名前を言おうするとコウタが横から被せて聞き取れなかった。 「みんなリーダーって呼んでるんだしいいじゃん」 「いや、でも……」 「リーダーで良いと私も思います」 アリサもコウタの意見に同意している。 「…オイ、リーダー。早く済ませろ…」 「……リーダーでいいよ………」 (いいんだ!) ソーマまで呼ばれいじけたリーダーは諦めた顔で了解した。 「これから共に背中を預ける仲間だから宜しくな。サクラ」 「こちらこそ宜しくお願いします」 お互い握手をした。
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