0、終わりという名の始まり

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グルルルルルッ・・・、グルルルルルルガァァァァァァァッ!!!!! 「そんな怒らないでよぉ、相変わらず君は怖いよね。」 グルルッルルルッル・・・ッ。 「そうだね、君も死ぬのが怖いか。僕もだよ? けど1人で死ぬより、みんなに見守られたまま死んだ方が良いと思わない? ・・・僕は嫌だけどねぇ!」 ズシュッッ・・・・・ブシャアアッァァッアアアアッ!!!!! 「あらぁ、残念。狂犬って聞いたからもっとグワァッって来ると思ってたよ?」 僕は海怨寺葉月。 自分で自己紹介なんて痛い人だけど簡単な説明だけしておくよ。 この世界は・・・この場所は腐ってる。 これだけ。 これ以上喋ることはないし、喋ることもこの先ないだろう。 僕はただの実験台。必要なことなんて何も教えてくれない。 ただ・・・ただ、兄さんの傍にいることだけが僕の幸せであり、 ―僕の居場所だ。
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