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素手で人の心臓を掴むだなんてかなりの力がいる。
というかやっているというのを聞いたことがないし、無理だと思う。
けど僕には、出来てしまう。少しの力を入れただけで全てが壊れていく。
そんな自分が怖い、恐ろしい、悍ましい。
「終わったぞ。」
「・・・。」
「・・・なぁ。」
「・・・。」
「・・・逃げたいとか思ったことねぇの?」
「・・・は?」
初めてだ。
兄さん側の人間と話したのは。
そういえば、いつもの医者ではないとは思っていた(眼鏡かけてるし)。
「辛く・・・ねぇの?お前、まだ高校生くらいじゃないのか。」
「・・・兄さんもだよ。」
「皐月さんのことか?」
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