罪深き未来

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人は人が造ったモノで、神が造ったのではなくて。 知っていたが、自分でそれをする気にはなれなかった。 むしろ、自分は――― 『こんな子を産んだつもりはなかったわ』 悲しげ、と言うより、恨めしげに母親が言った。 『あんたなんか、いない方がいいのよ』 産んだのは自分なのに、勝手だなぁ、と少々親にがっかりした。 『死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、』 『し、』 ねを言う前に、母親を刺し殺した。 別に腹が立った訳ではない。ただ、無意識の内にそうしていたのだ。近くにあった鋭い刃を以って、母親を殺した。 ただ、それだけのコト。 そう、たった、それだけのコト、
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