孤独の単位

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夜明前の空白の時間 静寂が耳元で囁く深夜 全ての音が消えてしまう一瞬 その時時に現実と幻影が入れ替わる すると決まって次の瞬間 無音ではなく沈黙が世界を際立たせる 体内を通して響いて来る息吹き 脈動する世界 晴れた空にも瞬く間に雲が立ち込める 現実と言う言葉が 俄にあやふやなものとなる 目の前の社会が現実なのか? それとも社会こそが幻影なのだろうか? いずれにせよ翻弄されるのは いつも個人だ 個人として生きようとする そして個体としてしか 存在し得ない 孤独である         
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