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「俺に近寄るな!俺に触るな!よくも…よくも…
友達だと思ってたのに…信じられない!こんな時に…こんなことして、俺を追い詰めて…さらに俺を苦しめて!!
ユウのこと、一生の友達だと思っていたのに…こんなことして何が楽しいんだ!!」
全てが終わると俺は…
ユウを拒絶し、ユウを罵り…
悲しげに涙を流すユウを振り返りもせず、部屋を後にした――――
『思い出した?』
(ユウ…その)
『あの後ね…俺、車を運転して無我夢中で人の来ない山奥まで走って行った。そのうちガス欠で車が止まって、それでも車から降りて、奥へ奥へ奥へ……
誰にも会いたくなくて…智に会えないと思って…
そしたらさ…ズブズブと足が沈んで行った』
(沈んで?じゃあ…ユウは…)
『………もう…死んでるよ』
冷たく冷えきった手が足首を握った。
『俺って未練がましいよね…こうして一年経ってるのに、毎夜智のもとに通ってさ。でも、忘れちゃってるから来ることが出来てたのに…
智は俺のこと思い出したから…もう今の姿でしか来れなかった』
びちゃ…べちゃっ…ぴちゃ…びちゃびちゃ…
顔の方へ近付いて来る湿った足音が聞こえる。
『腐った…骨が剥き出しになった体でしか…』
「………っ!!!」
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