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お姉ちゃんはわたしの髪を撫でて机に座る。わたしはその向かいに座った。
「内容は? 3ヶ月先までをまず見てあげるわ」
優しい声が低くなる。わたしを見る目も変わり、声が部屋に静かに響く。
「えっと……ステイマーくんとネッセルローデくんが仲直りできるか。あと、わたしとステイマーくんが両想いになれるか」
はいはい、とお姉ちゃんはカードと石を両端に置く。
右手でカードをまぜ、左手で石を積んで崩す。数個手に取って振った。
「まず、ステイマーくんとネッセルローデくんの喧嘩だけれど……」
お姉ちゃんはしばらくカードを見つめて石と見比べる。
「仲直りはできないわ。チャンスは一度だけあるけれど会えないのよ」
会えない?
「いつでも学校で会える。仲直りできないなんて……」
「そうね。不思議だわ。とりあえずアリーセの方も……」
お姉ちゃんは今度は石を見てカードと見比べた。
「んん……。アリーセは……」
わたしはお姉ちゃんの手先をじっと見つめる。全然読めない。
「ステイマーくんと両想いになれるわ。ステイマーくんも貴女のことが好きよ。ずっと好きだったみたいね、お互い。でも彼は貴女と両想いにはなれるけど、彼のそばには常に違う女の子がいるわ」
女の子が……?
誰かな。ステイマーくんは人気があるけど、ネッセルローデくん以外とずっといるところを見たことがない。
仲が悪い子達と喧嘩してるところは見たかな。でも全然女の子とは一緒じゃない。
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