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わたしはアギーに付き添われて家に帰る。アギーは泊まってくれるって言ってくれたけど、わたしは断った。
ネッセルローデくんに電話をかける。
できるだけのお手伝いがしたい。
わたしの申し出に一瞬ネッセルローデくんは困惑してたようだけど、一緒にステイマーくんの家に行こうと言ってくれた。
パパとママに説明して学校を休ませてもらう。ステイマーくんのお母様とママはお付き合いがあったらしくてすぐに了承してくれた。
泣いてた。
まだわたしは泣いてない。
「アリーセちゃん!」
ステイマーくんの家近くでネッセルローデくんと会った。今はステイマーくんの伯母さんは準備のために家に一度帰ったみたい。
ネッセルローデくんはステイマーくんの家の鍵を持っていた。お互い好きに家に入れる関係で、お互いがお互いの家を自分の家みたいに思ってたらしい。だから親が4人で2人兄弟のつもりだったって。
「俺のかたっぽの父さん母さんが死んでしまったんだ。弟は生きててくれた」
そう言ったネッセルローデくんも今は泣いてなかった。
ステイマーくんの家に入る。玄関からすぐそばに台所と食卓があって、ステイマーくん達の寝室、お父さんの書斎がある。ステイマーくんは自分の部屋がない。
ベッドわきにあるサッカーボール、壁には昆虫や樹木の写真、綺麗に畳まれて棚に置かれてる服。昨日まで生きてた部屋。
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