わたしは魔女で彼は人間

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 ネッセルローデくんからの電話は9時にある。それまでにご飯とお風呂をすませて。  いつも遅いって言われるけど、ネッセルローデくんのご両親にもわたしのパパやママにもどうしてもってお願いして2時間だけ電話を許してもらっている。  大好きなトマトスープの夜ご飯を終わらせて、お風呂に入った。  メイドさんにホットミルクをお願いして、部屋に入る。  そういえば学校のみんなの家にはメイドさんがいないことを知った。  ネッセルローデくんの家にはお手伝いさんが来るらしいけど。  魔女のみんなの家にはメイドさんが必ずいるから、魔女と人間はやっぱり違うのかな。  メイドさんは別の種族だから、他の種族を知らない人間が雇えないのかな。  色々考えながらクッションを抱き締めて9時をじっと待つ。  9時きっかりに電話が鳴ってわたしはすぐに取った。 「ネッセルローデくん!」 「はは、早いよ、アリーセちゃん。こんばんは」  ネッセルローデくんの声が聞こえて笑顔になってしまう。  ステイマーくんのことをたくさん聞きたい。 「ステイマーくんのお誕生日だったんでしょ? お誕生日会したの? 誰が呼ばれたの?」  わたしの質問責めにネッセルローデくんは落ち着いて、と言いながら説明してくれる。  ステイマーくんのお誕生日会はしてない。でもネッセルローデくんはステイマーくんにプレゼントしようとした。  ステイマーくんから砂漠の薔薇という石を見せてもらって、それを奪って喧嘩になった。 「え?」  ネッセルローデくんから告げられたのは、「あいつと絶交したからもう情報をあげられないんだ」だった。
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