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「…イチくんて…意外と喋るんだ。」
そう言われて、俺は自分が質問攻めをしていたことに気が付いた。
「あ…えと…」
「こいつ、美術とか造形とか好きなんだよ!時計塔登った時も、柱の模様とか、歯車の仕組みとか聞いてくるからさぁ!大変だったよ!」
「…答えてくれたの、全部お前の親父さんだったけどな。」
「あれ?そだっけ?」
軽いノリで話しながら、正直、シンのこういう、会話に対する頭の回転の速さに、助けられた。
「あはは…私に分かることだったら、なんでも聞いて!」
「…うん。じゃあまず…そもそも、これなに?飛行機?」
「これはね、"クート"っていう乗り物。小型の飛行機みたいなものかな。燃料は使わないんだけどね。」
「燃料を使わない…飛行機…?」
「見てて!」
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