渡り鳥

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「シン!久しぶり!」 思いがけず、友人の名前が呼ばれた。 声のした方を見ると、歳の変わらなさそうな女の子が、飛行機から下りてくるところだった。 薄いブロンドの髪に、軽くウェーブがかかっている。このあたりでは見ない髪色だ。それに、眼もうっすら赤みがかかっている。 綺麗だ。 少女としか呼べない年齢であろう彼女に、俺は思わず、そんな第一印象を抱いた。 「イチ!紹介するよ!彼女は"渡り鳥"のトワ!で、こいつはイチ。半年前に、ここに越してきたんだ!」 「はじめまして、イチくん。トワです。」 そう言って笑うと、また髪がふわふわって揺れた。 「…イチ…です。」 あぁ。どうして俺は、人見知りなんだろう。名乗る以外に気の利いたことが言えんのか。
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