レッスンツー

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「わかったわよ、美容院探してんの! 髪の毛切りに行きたいわけ、わかった? どっかいいとこあるなら教えてよ」 なげやりにそう言えば、さとしは目を丸くした後、何かを思い付いたようにニヤリと笑った。 「な……なによ」 「お前さ、もしかして俺の職業知らねぇの?」 ――職業? こんなやつのことなんか、一ミリも興味ないから知るわけがない。 「なによ、急に…… 知らないけど? 忙しくてあんまり休みがないって、お母さんが言ってたのは聞いたことあるけど……」 ふふふん、と鼻で笑ったさとしは、相変わらずの上から目線で私をを見下ろした。 「今からウチ来いよ」 「は?何言ってんの? あたしの話、聞いてた? これから美容院に行くって言ってんじゃん!」 怪訝な顔で噛みつくと、さとしはイラついたように私を睨み付ける。 「だから!俺が切ってやるって言ってんだよ!」 ……は? 何?こいつ……ふざけてんの? 「絶っ対!やだ! なんで素人に切ってもらわなきゃなんないのよ! 店知らないんなら、あたしもう行くから!」
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