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博麗神社
先程の凄惨な森の光景は一瞬にして博麗神社へと変わった。部屋の中央には布団が敷かれており、そこには体中包帯で巻かれた霊夢が横になっていた。そして部屋の入口には妹紅と慧音が座り込んでいて、二人とも黙って霊夢の様子を見ていた。
霊夢
「……ぅ」
慧音
「目が覚めたか?」
霊夢
「慧音……と、妹紅」
妹紅
「……邪魔してるよ」
霊夢は体を起こそうとして顔を歪める。
慧音
「無理するな、なかなか重症だったんだぞ」
慧音は立ち上がると、霊夢の横に来て座りなおす。彼女はしばらく黙っていたが、ようやく重い口を開けた。
慧音
「その……魔理沙達のことは……本当に…残念だった……」
霊夢
「…………」
慧音
「それでその……あまり黙ってるのも……ショックが大きく……なるかと……」
霊夢
「……?」
それだけ言うと慧音は俯き、再び黙り込んでしまった。
妹紅
「……私が言うよ」
妹紅はすくっと立ち上がって慧音の横に座った。妹紅は一つ大きく息を吐いて、霊夢とは目を合わせずに言い放った。
妹紅
「……殺されたのよ、あんたの婚約者が。あんたらの戦っていた妖怪の仲間に」
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