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いつもと変わらない朝を過ごし、日の光を浴びながら通学路を歩く。
心なしか、いつもより静かな気がした。
「ねぇ、聞いた？ 朝のニュースで…」
「あぁ、軍備強化ってやつ？ 日本は戦争でもする気なのかな」
「うーん… 今の政府なら…やりかねないな」
久遠の後ろを歩いている生徒は、同じような話題で盛り上がっていた。
例のニュースは、既に噂の中心になっているようだ。
学生だけではない。ここまでの道のりですれ違う人は全員、この話題に興味を持っているようだった。
「そーいえばさぁ、なんだか今日は人が少なくね？」
突然、話題が変わった。
思わず振り向いたのは、今日はじめて聞くニュース以外の話題だからではない。
久遠もまた、同じことを感じていたからだ。
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