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「ハアッハアッ」
息が切れて死にそうだ。みんなも息が荒い。
「ーーーッ!」
黒装束を着た悪魔が近づいて来ている
ここまで走って来たが、それももう無理なようだ。
「……伏せて」
なんとか、絞り出した声でみんなに伝える。
身を小さくして、沢山積まれた砂の山の間を縫うように、音を立てずに身をかがめて歩く。
後少し、後少しで外に…
「バン!」
銃声がする…振り向きたくない、でも…
「全く、手のかかる生贄達じゃなぁ。」
悪魔は僕らを取り囲むように立っていた。
「やれ。」
その声と共に僕はみんなを庇う為前に出た。
火縄銃が僕に向けられる。
「バンバンバン」
「~~~~ッ」
みんなが何を言っているのか分からない。
「……ごめん…ね…。」
そっとつぶやいて僕の人生が終わった。
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