第1章

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言葉遊び.1-2 ◆か 「体の力を抜いて目を閉じてください。偉大なるかなアルテミスの女神よ。汝のしもべの願いを聞きたまえ。この者の病を癒し、アウターゾーンへと導きあれ」 医師の祈りが始まった。 ◇き 緊張しちゃって何言ってるのかよく解らなかったけどアルテミスって誰だろ? それより私、どこが悪いんだろう? ◆く 空気が振動し、女は眠りに落ちた。 目覚めた時、女はエフェソスのアルテミス神殿にいた。 そこは現在と過去の境界線のアウターゾーンであった。 ◇け 結局、寝ちゃったみたい。 ここ何処だろう? 医師の姿はなく一人広い神殿にいた。 月のモニュメントが建っている。 ◆こ 濃い霧が神殿を覆っていた。 女が石段を一歩ずつ上って行くと、前方に光り輝く女神アルテミスが玉座に座ってこちらを見ていた。 「あなたはオリンポス山へ行かねばなりません」 女神アルテミスは厳かに言った。
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