0.プロローグ

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人はまれに、月を見て変化してしまう者がいる。 基本的には動物の姿に。 だからと言ってココロまで、獣のソレになることはない。 月さえ見なければ、彼らは普通の人なのだ。 けれど。 人のココロとは残虐なもの。 自分たちとは違う力に怯え、恐れ、やがて彼らが同じ人であることを忘れていった。 やがて時がたち、人々は彼らを“保護”しだす。 鉄格子の中、見世物小屋に研究所。 果たして彼らは、幸せなのだろうか? ほら、また1人逃げ出した。 月明かりに照らされた“狼”の毛並は、白銀色に輝いていた。 ‡
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