3. 猫の日常?

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誰もいない真っ暗な店にようやく辿り着き、取り出した鍵でドア開けた。 「ふーぅ。重かったぁ。やっぱり、買い物は一旦帰ってからするんだったなぁ・・・。」 カウンター周りの電気だけ付け、荷物を下ろし、ホールのショートケーキが入った箱を手に奥のキッチンに向かった。 爺ちゃんへ。ケーキ作ったから、まささん達が来たら、一緒にどうぞ。 くれぐれも他のお客さんの前で食べちゃだめだからね・・・。 「・・・これで、良しと。」 ケーキを業務用の大きな冷蔵庫の一番上にしまい、扉にメモを貼って、キッチンを後にする。 ・・・コンコン・・・コンコンコン・・・ 入り口のドアをノックする音が聞こえる。 もうすぐ23時。 ここはカフェで、お酒も提供していないから閉店時間は早い。 もともと、引退した爺ちゃんが道楽で始めた店だから、時間はまちまちだけど、大体21時には閉めている。 さっき付けたカウンター周りの照明を除き、客席の照明は全て落とされている。 そのため、外から明かりは見えるものの、営業中ではないことは明らかだ。 「・・・誰だ?」
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