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翔兄は一回り年上の俺の従兄弟で母方のおじさんの長男。
爺ちゃんの後を継いで、小さな食料品の専門商社を経営しているおじさんを専務として支えている。
主にヨーロッパの輸入食材を取り扱い、その商品調達のバラエティとこだわりから有名レストランの顧客も多い。
で、・・・目の前のこの人はというと・・・。
翔兄の彼氏・・・というか旦那様だな？
「まぁね。俺も出来るだけ法務面の業務は支えてやるさ。」
「ふふっ。元敏腕弁護士が身内についてるんじゃ、鬼に金棒？」
「あったりまえだろ？」
翔兄とは高校の頃からの付き合いで、超大手の法律事務所に所属し、企業法務のエキスパートとして一流企業を数多く顧客に抱える敏腕弁護士だった。
でも、あまりの仕事の忙しさに翔兄との関係を壊しかけてしまった時、翔兄と向き合って生きていくために、弁護士を廃業するという決断をした。
で、今はじっくりと二人の人生計画の練り直しをしてるところらしく・・・。
もうかれこれ、３年ほど。
その生活はまぁ、なんというか・・・不良な大人だ。
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