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微妙におとうさんのニュアンスが違う気がしたが余計な詮索はしない。
それがマイクオリティ。
ギルド【天姫の祈り】の中に入ると、外見に違わぬボロさを醸し出しており、カウンターでちっこいお爺さんが酒を……違うな、緑茶を湯飲みで飲んでいた。
「おお、フィラやおかえり。」
「ただいま、養父さん。」
「そちらの……二人は?」
「あ、この人たちは。」
そこで俺が一歩前に立ち、
『セバユート、礼儀正しい自己紹介だ。』
『イエス・マイロード。』
性格チェンジ。
「申し遅れました、ワタクシはユート=トキザミと申します。
この度はご息女のフィラデルフィアさんの使い魔となった者です。
あちらの男はワタクシの使い魔でルフェル=エルシャと申します。
以後良しなに……。」
本体の命令通り完璧な自己紹介ですね。
「おぅおぅ……今のご時世には珍しい礼儀のなった若者じゃのう……ガルト=アーヴァーンじゃ。」
ワタクシとガルトさんは握手を交わす。
「それではフィラさん、参りましょうか。
まだまだこの国の事について疎いのでご鞭撻を乞いたいのですが。」
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