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でも………私は正直使い魔なんてどうでもいい。
なぜなら……
「おい、落ちこぼれ。
お前も使い魔を召喚するつもりか?やめておけ、余計な恥を晒すだけだぞ。」
私に近づいてきた貴族の男の子がそう言うと、周りでも嘲りの笑い声が『男女問わず』響く。
「別に……私は……。」
「ふん、『山向こう』のクズにも劣る奴が。」
そう、私は魔力が生まれつき極端に少ない。
初級魔法を10発撃てれば上出来なほどにしかない。
多分魔力無しを除けば『山向こう』、つまりアストラシア王国やガーヴァント帝国などの魔法があまり進んでいない場所にいる人よりも劣っている。
だから……私は、ほんの僅かな例外を除いて学園のほとんどから嘲られて……言ってしまえば苛められている。
でも……私は『母』との約束がある、だから学園にはちゃんと通う。
『たとえ教師が助けてくれなくても、たとえ私物を壊されても、たとえ汚水をかけられても。』
私は……。
行く途中にも足を引っ掛けられ、踏みつけられたが、何とか使い魔召喚の会場であるコロシアムに辿り着いた。
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