第一章 異世界とかマジありえねぇ

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そしてあの剣にちょっと気をとられていたせいでギリギリ遅刻という最悪の結果になってしまった。 教室の自分の席で落ち込んでいると男子生徒と女子生徒が話しかけてきた。 「元気ねぇなぁ健。どうしたんだ?」 「そうだよ、悩み事?聞くよ?」 こいつらは俺の小学校からの親友レベルのお友だち達の真田 正樹と新倉 佳苗だ。 ちなみに遅れたが俺の名前は藤ヶ谷 健だ。 そして朝あったことを二人に話した。 「実はな?……かくかくしかじかで」 「なめてんのか」 誤魔化そうと思っていたが正樹のつっこみでそれがダメになった。 仕方なくちゃんと朝の出来事を一から話す。 「で、お前はその剣を無視したと?」 正樹がそう言う。 愚問です。無視するに決まってるだろう。 「なんでー?健そーゆーの好きなのに?」 今度は佳苗 面倒くさいからです。 「もったいないなぁ」 「いや、お前。仮にほんとに異世界救えとかそういう展開になってみ?怖いやん」 「まぁ…確かに」 そうして特に何事もなくその日の学校は終わりを告げた。 そして放課後、俺は正樹と佳苗と帰ることにした。 「ねぇ!!せっかくだからその剣が刺さってる道で帰らない!?」 下校途中、佳苗が突然そうはしゃぎ出した。 おっぱい揺れてるよ。 そうなんです、佳苗はそこそこの乳を持ってます。 「なぁ、佳苗よ。やはりおまえはバカだな?朝アスファルトに突き刺さってた剣が今もあるはず…」 俺達はなんやかんや言いながら佳苗の提案にのりその道で帰っていた。 そして丁度その道に差し掛かった時。 「おっ、やっときましたか!!どんだけ待たせるんですか!!」 剣に絡まれました。 あぁ…俺よ…乙。
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