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小暮はベッドから立ち上がると、水色シャツの裾をパタパタさせながら制御テントに歩いた。所狭しと並べられた機材やPCに取りつく学生たちも大場と佐原に視線を送り、中には長テーブルにうなだれる者もいた。
小暮のそばでしばらく話し込んでいたふたりは、いくつかの検出機とPCを調べ、山積みになったハードプリントを学生たちと眺めたすえ頭を抱え込んだ。
「そんなバカなことが、あってたまるか!」
大場はアフリカの大地に湯呑み茶わんを落として、唸り声をあげる。
「でも機械は壊れてないんです。流体試料の流れが何かにひっぱられているとしか説明出来ません………これじゃ、微小重力の干渉を測るなんて出来やしませんよ」
額から汗の滴をしたたらせた学生のひとりが、すっかり困り果てた顔で教授に泣きついた。
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