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あれは、俺が大学生になった年の事だった。
県外の大学に合格した俺は、当然の事ながら大学のある土地で、部屋を探す必要に迫られる事になる。そこで、なるべく大学の近くで、安くて良い物件を探していた。
しかし、ぎりぎりで探した所為もあり、俺の提示する条件を満たすような物件は中々見付からない。仕方なく、ある程度で妥協するしかないかと諦めかけた、その時だ。ここで最後と入った不動産屋で、俺はとても理想的なアパートを見つけた。
大学から近く、コンビニも徒歩で行ける距離にあるアパート。交通の便も悪くなく、そんなに古くもないそのアパートに、一部屋だけ空きがあったのだ。家賃も今まで見てきた物件の中で一番安い。
俺はそのアパートのその部屋に飛び付いた。不動産屋の話もまともに聞かず、一も二もなくその部屋に決めたのだ。
俺は満足していた。
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