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次第に気になり、暫く観察してみる事にした。そしてやはり、夕方になるとその人影がその場所に現れる事を確認したのだ。
次に生じるのが、何時までそこに立っているのか、という疑問だ。俺は部屋の窓辺にじっと立ち、その人影を見た。
空が藍色から闇色に変わり、また太陽を迎えて、白い光が零れ始める。
そう、夜の間中、それは動く事なく、じっとこちらを向いて立っていたのだ。
――見られている。
気味が悪いという事もあったが、何よりその感覚は、俺の神経を苛み苦しめた。実際に俺は、ノイローゼと呼んでも良いような状況に陥っていたのだろう。
それならば、窓を開けなければ良い。外泊でもすれば良い。
それは自分でも分かっていた。だが、その人影を確認するのがまるで日課のようになっており、更にはその人影と対峙し、朝を迎えなければならないという強迫観念のようなものから、それ以外の行動を選択するだけの余裕を持つ事が出来なかったのだ。
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