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何も存在しない異空間のようだ。
真っ暗な闇の中にライトが当たる。辺りには何もない。
あるのは白衣を着た人間が少数。誰もが中心にあるモノを見つめていた。
「準備できました。」
声に心が無い。
まるでロボットのような女性の声が響いた。
白衣を着た女。
片手に資料を持ちながら無表情でそれを見つめる。
この空間の中にいる者の誰一人と、この状況に抵抗など無い。もう慣れている。
中心にあるもの。
鉄で出来たような台座に座らされている一人の女性。
年齢は十代後半。
手首、足を固定され身動きが取れない。
……どちらにせよ、女性に意識が無いので身動きを取ろうと思わないのだが。
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