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「…………」
瞳を開けると見慣れた天井。
頭を動かすとクローゼットに制服が掛けられ、勉強机にはいつも大事に育てている赤い薔薇の花が飾られている。
自分の部屋。
すっと頬に触れると指先が濡れた。
……また泣いていたのか。
ゆっくりと起き上がって支度を始める。今日は確かテストだったはずだ。
……何事もない日常に見える。
いつも通りの……。
しかし、桜田波奈は分かっていた。
またあの不自然な感覚。
私は……いつ眠ったのだろう。
私は……いつベッドに入ったのだろう。
私はいつ……帰宅したのだろう。
そして私は…………
どうして泣いているのだろう。

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