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「ヒューッ。やるね~。」 嬉しそうに南井は 言った。 そして、近づいてきた。 「ルカルカッ!!危ない!」 かん一髪…殴りかかる拳を避けた。 「ッ…。」 軽い音がした。 眼鏡がない。 それは致命傷になる…。 相手は わたしが女でも、手加減を知らなかった。 視界は 薄暗い。 ただでさえ視力が弱いのに…。 「うっ。」 お腹を蹴られた。 「最初から大人しく着いてくれば痛い目に遭わなかったのにな?」 汚い笑い声。 「このくらい わたしには…。」 地面に膝をついた。 わたしは 弱くない。 弱くない…。
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