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その後どうなったかというと、噂も案外馬鹿にできないようで、あちこちで変な音や声がしたり妙な影が映ったり、挙げ句の果てには幽霊が普通に目の前に現れたりともう大変だった。
そしてその度に彼は鉄の棒で刺したり、鉄の棒で殴ったり、鉄の棒を投げたりしていた。
お前は幽霊に会ったらとりあえず攻撃するのかとか
なんでそんなに鉄の棒があるんだよとか
もうお前は肝試す必要ねーじゃんとか
言いたいことばかりだったけど、いや実際言ったけども、なんかもう全然肝試しという感じがしない。むしろ幽霊の肝取りに行ってるからね。幽霊だから肝無いけど。
そんなわけで僕と彼は一通り廃虚の中を回っていった。
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