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みずいろのバス停。
そんな言葉があの景色に当てはまるのかは僕でさえわからない事だから、悪い夢で片付けてもらえて少し助かった気がした。
ーーーー
それから中学へ上がり、高校へ上がる頃、何回目かの夏がやってきた。
父はお盆に俺を連れて車に乗り込むと、行く場所や目的を話してくれた。
それは俺があのみずいろの中へいた日、ちょうどその日に、母親の中にいた赤ちゃんが流れたと父から聞く事になった。
確か、女の子だった。
そう話す父に俺は「うん」と答えることしかできなかった。
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