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「ここまで来れば、大丈夫だろう。」
二人は町外れ辺りまで来ていた。
結構な距離があったが、男は息を切らしておらず、涼しい顔をしている。
男は女を降ろした。
「あんた、名前は?」
「…か、かぐやと申します。」
女は静かな声で言った。
人見知りなのだろうか。
おどおどした様子だ。
「俺、天道正宗。よろしくな!」
男は笑顔で言った。
二人は、ちょうど大人二人は入れそうな岩穴を見つけ、そこに居座ることにした。
「ところで、なんでかぐやは追われていたんだ?」
「…私が家出したからでしょう」
正宗の問いにかぐやはゆっくりと答えた。
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