プロローグ

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ゴォォォォォォ ひとつの村がこの日、地図から無くなった。 鬼が突如として現れ、暴れまわったのだ。 建物は燃やされ、男は殺され、女は陵辱された挙げ句、殺された。 村は瞬時に地獄絵図となった。 「弱い!弱すぎる!」 1人の男が一振りの太刀を片手に、数人の男の死体の前に立っていた。 男は、上半身がほぼ裸で鍛えられた肉体が露になっている。 下半身は派手なガラのズボンを履いている。 頭にはパンダナのような物を着け、左目には眼帯を付けていた。 「けっ!これがあの幕府の懐刀の鬼切人かよ!」 どうやら、死体は鬼切人のようだ。 「いやーさすがですね。」 召し使いのような小鬼が拍手をしながら、男に近寄ってきた。
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