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すぐに、モニターいっぱいにTLが広がる。
朝らしいメッセージが大量に送信されていて、『おはおー』『起床ー』『おきた』『やべ、寝坊』なんかが流れていた。それを見ていて、少しだけ俺は笑う。
『おきたーおはー』
キーボードを叩いて、俺はエンターキーを押した。
まだ、朝の八時二十五分で、休日にしては早い時間帯になっている。みんなは楽しそうに、カヌートの中で話し合っている。
そして、ジェーブから、
『@DRAGONSPSL おはよーネクネク』
と、おはリプ(おはようリプライ)が返ってきた。お、珍しい。
『@zyebu おおおwww珍しい、ジェーブが早起きしてる』
キーボードを叩いて、俺はそうエンターキーを押した。朝、誰も邪魔しに来ないこの時間帯は、一番好きな時間かも知れない。
何となく、俺はそう思う。
『@DRAGONSPSL ネクもいつもはもっとおそおきだよwwwww?』
ジェーブのアイコンは、笑っていた。
俺には、それだけが分かる。
「何か、朝なのにTL早いな……、」
小さく、俺はそう呟く。流れていくテキストは、次々と新しい物で埋まって行った。そのほとんどが『おはよー』と、おはリプのように思える。
『@zyebu オソオキとかwwwww』
そう打ち込んで、それから送信した。
みんな、朝からカヌートに入り浸っている。俺からしてみても、なんとなくそう思った。俺が言うべきではないかもしれないけれど、もっと他にやることがあるんじゃないだろうか。
最も、まずは俺がカヌートを閉じるべきなのかもしれないな。何となく、皮肉気にそう思う。
その時だ。
そのリプライは、本当にいきなりだった。
『@DRAGONSPSL』
何もない。
ただ、俺のユーザー名が入っているだけで、それ以外何もない。空リプ(何も書かれていないリプライ)だ。
「ん?」
それを見て、俺は眉をしかめる。
「誰だこれ、」
独り言だ。
モニターに映し出されているそれには、どう見てもなんの言葉もない。誰かが間違えて、俺にリプを送ったようにも、なんとなく見える。間違えて返信ボタンを押して、また間違えてエンターキーを押してしまうことなんて多々だ。
だが、引っかかったのはそれだけではない。
そのリプライには、ユーザー名が表示されていなかった。IDも、『?????』となっていて、文字化けしてしまっている。そんなこと、一度も今まで無かったはずなのに、だ。
それに、もっと引っかかったことがある。
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